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屋上防水工事の費用相場は?種類別の単価や価格を抑える方法も解説

<こんな疑問のある方におすすめ>

・屋上防水工事にはどれくらいの費用がかかるのか?

・工事の種類ごとの施工単価はどれくらい?

・屋上防水工事の費用を抑えるにはどうしたらいい?

屋上防水の劣化は、雨漏りなどの原因になります。劣化が広がる前に、適切な屋上防水工事を行うことが大切です。

この記事では、屋上防水工事の費用相場や、工法別の施工単価、工事費用を抑えるポイントを解説します。ぜひ参考にしてください。

屋上防水工事の費用相場

一般的な一戸建て(100平米)の屋上防水工事の費用相場は、約110万円です。これはウレタン防水の場合で、工法によって費用相場は異なります。

防水工事の種類ごとの費用相場

主な防水工事の種類は4つです。それぞれの施工単価や広さごとの費用相場を表にまとめました。

施工単価(1平米)費用相場(100平米)費用相場(200平米)費用相場(300平米)
ウレタン防水4,000~7,500円40万~75万円80万~150万円120万~225万円
FRP防水6,000~9,000円60万~90万円120万~180万円180万~270万円
シート防水4,000~8,000円40万~80万円80万~160万円120万~240万円
アスファルト防水5,000~8,000円50万~80万円100万~160万円150万~240万円

上記はあくまでも目安で、実際の費用は業者や修繕箇所によって異なります。

工事以外の諸費用

防水工事以外にかかる諸費用の相場は以下の通りです。

項目費用相場
高圧洗浄費用150~300円/平米
下地処理・ケレン費用200~500円/平米
下地補修費用1,000~1,500円/平米
改修ドレン設置費用20,000~25,000円/1箇所
発生材処分費用10,000~25,000円/一式
足場設置費用12万~15万円

管理費は工事費用の5~10%が相場といわれています。

屋上防水の種類と特徴

屋上防水には、以下の4つの工法があります。

  • ウレタン防水
  • シート防水
  • アスファルト防水
  • FRP防水

それぞれの特徴を見ていきましょう。

<h3>ウレタン防水</h3>

施工単価4,000~7,500円/平米
耐用年数密着工法:7~10年通気緩衝工法:10~15年
工期3~7日
メリット・費用が安い・継ぎ目がなく腐食しにくい・複雑な形状にも対応できる・軽量で建物への負担が少ない
デメリット・工期がかかる・経年劣化で亀裂が入りやすい・仕上がりが職人の技術力に依存する

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する方法です。ゴムのような弾力があり、伸縮性に優れているため側溝や立ち上がり部などの複雑な形状にも対応できます。

ウレタン防水は広い範囲の施工にも向いているため、屋上防水によく利用される工法です。比較的費用が安価でコストパフォーマンスが良い点が魅力ですが、乾燥に時間がかかるため工期がかかってしまうというデメリットもあります。

シート防水

施工単価4,000~8,000円/平米
耐用年数ゴムシート:10~15年塩ビシート:10~20年
工期1~3日
メリット・耐候性に優れている・工期が短い・紫外線や熱に強い(塩ビ)・伸縮性があり亀裂が入りにくい(ゴム)・広い場所もムラなく施工できる
デメリット・鳥害に弱い(ゴム)・複雑な形状には施工できない・施工時に騒音が出やすい

シート防水は、塩化ビニルやゴムでできたシートを下地の上に敷設して防水層を形成する方法です。広い範囲を短い工期で施工できるため、屋上防水によく利用されます。特にゴムシートは伸縮性があり、マンションやビルといった広範囲の屋上防水に向いています。

メリットが多いシート防水ですが、機械を用いて金具で下地にシートを固定するため、施工中に大きな音が出てしまう点がデメリットです。機械を使わない「密着工法」での施工も可能なので、騒音が気になる場合は業者に相談してみましょう。

アスファルト防水

施工単価5,000~8,000円/平米
耐用年数15~25年
工期6~10日
メリット・耐久性と防水性が高い・耐用年数が長い・安定した防水層が形成できる
デメリット・施工中に強い臭いを発する・重量があり建物への負担がかかる

アスファルト防水は、アスファルトと合成繊維のシートを貼り重ねて防水層を形成する方法です。4つの防水工事の中でもっとも耐久性が高く、また耐用年数も15~25年と長い点が特徴です。

アスファルト防水は広い場所の施工に向いているため、鉄筋コンクリート(RC造)のビルやマンションの屋上防水によく取り入れられています。重量があり建物への負担がかかるため、一般的な住宅の屋上防水には不向きです。

FRP防水

施工単価6,000~9,000円/平米
耐用年数10~12年
工期1~2日
メリット・耐久性・摩耗性・耐水性に優れている・継ぎ目がなく腐食しにくい・軽量で建物への負担が少ない
デメリット・紫外線に弱い・費用が高い・塗膜が硬く伸縮性が低い

FRP防水は、シート状の繊維強化プラスチックの上からポリエステル樹脂を塗り重ねて防水層を形成する工法です。プラスチックを原料としているため強度が高く、耐久性・摩耗性・耐水性に優れています。

FRP防水はその丈夫さからベランダやバルコニーの防水によく取り入れられていますが、一方で塗膜が硬く、伸縮性に乏しい点がデメリットです。広い範囲に施工するとひび割れが起こりやすくなるため、屋上防水にはあまり向いていません。

屋上防水工事の費用を抑える方法

屋上防水工事の費用を抑える方法として、以下が挙げられます。

  • トップコートの塗装のみで補修する
  • 防水層の破損を悪化させない
  • 相見積もりをする
  • 補助金が受け取れるか調べる
  • 業者の保証内容を確認する

一つずつ見ていきましょう。

トップコートの塗装のみで補修する

劣化や破損が防水層まで広がっていなければ、表面のトップコートの再塗装のみで工事が完了する場合があります。雨漏りなど、明らかに防水層まで破損しているとわかる症状でなければ、一度施工業者に相談してみると良いでしょう。

トップコートの耐用年数は約5年といわれています。トップコートの劣化は防水層のダメージに直結するため、こまめな塗り直しが屋上防水のランニングコストを抑えることにつながります。

防水層の破損を悪化させない

防水層の破損や劣化を放置しておくと、その分修繕の手間が増え、工事費用も上がります。

防水層に不具合がみられた場合は、なるべく早めに補修しましょう。

防水層の耐用年数は10~15年ほどです。日頃のメンテナンスにプラスして、10~15年に1度のサイクルで補修を行いましょう。

相見積もりをする

屋上防水工事の費用を抑えるうえで、相見積もりは有効な手段の一つです。

相見積もりを行うことで屋上防水工事の費用相場を把握でき、適正価格の施工業者を見極められます。

相見積もりの際に注意したいのは、安ければ良いわけではないという点です。相場よりも大幅に値下げしている業者で、契約後に何かと追加料金を重ね、結局高額な費用を請求するケースもあります。また、低価格で契約し、手抜き工事を行う業者もいます。あくまでも相場の範囲内で検討しましょう。

また、見積もり書を確認する際、以下の5項目が記載されているか必ず確認しましょう。

  • 正確な工法名
  • 10年保証の記載
  • 下地補修費用
  • 改修ドレン設置費用
  • 脱気筒設置費用(通気緩衝工法の場合)

ずさんな業者だと、工事費用を「一式」とまとめて正確な内訳や工事内容を記載していないことがあります。費用だけでなく、信頼できる業者かどうかも見積もり内容である程度把握できます。

補助金を受け取れるか調べる

屋上防水工事の内容が条件に合う場合、補助金を受け取れる可能性があります。

屋上防水工事で受け取れる可能性のある補助金は以下の2つです。

補助金名対象工事補助率
長期優良住宅化リフォーム推進事業住宅の性能向上・長寿命化・省エネ化などを目的とした工事工事費用の3分の1※上限80万円/戸(評価基準型)
省エネリフォームの補助金住宅の省エネ化を目的とした工事自治体ごとに異なる

例えば、建物診断の結果屋上の状態が性能基準を満たしていなかった場合、「住宅の性能基準に適合させるための工事」として長期優良住宅化リフォームの補助金が受け取れる可能性があります。その際に屋上防水工事を一緒に行えば、トータルでかかる費用を抑えられます。

業者の保証内容を確認する

保証内容の充実は、施工技術に自信があることの表れです。「瑕疵(かし)保険」や5年保証・10年保証など、保証内容が充実している業者は施工不良を起こしにくく、再工事などの無駄な出費が出る可能性が低いでしょう。

長期的な屋上防水の維持費用を抑えるうえで、施工業者の質はとても大切です。技術力があるか、アフターサポート体制がしっかりしているかという点も、業者選びの際に重視しましょう。

屋上防水の耐用年数とメンテナンス目安

屋上防水の耐用年数は、どの防水工法を採用するかによって異なります。改めて、主要な4種類の工事内容の耐用年数を見ていきましょう。

工事種類別の耐用年数

工法耐用年数
ウレタン防水密着工法:7~10年通気緩衝工法:10~15年
シート防水ゴムシート:10~15年塩ビシート:10~20年
アスファルト防水15~25年
FRP防水10~12年

耐用年数は、アスファルト防水がもっとも長いです。また、ウレタン防水やシート防水は工法や使用するシートの素材によって耐用年数に差があります。それぞれの耐用年数を目安に、メンテナンスを行いましょう。

工事が必要な劣化の症状

以下のような劣化症状が出始めたら、補修工事が必要です。

  • ひび割れ
  • 塗膜の剥がれ
  • 膨れ
  • 水溜まり
  • 藻・カビ・植物の繁殖

水溜まりや藻やカビ、植物の繁殖が見られた場合は、劣化により防水性能そのものが低下していると考えられます。表面にひび割れなどがなくても、業者を呼んで状態を見てもらいましょう。

屋上防水工事はDIYできる?

ウレタン防水であれば、DIYも不可能ではありません。塗料を塗り重ねる工法なので、他の防水工事よりも比較的簡単にできるでしょう。

しかし、ウレタン防水は塗膜を均一な厚さに塗らなければならないため、一定の技術が必要です。また、表面に剥がれや膨れなど明らかな劣化症状が出ている場合、素人のDIYで補修するのは難しいでしょう。高所作業となるので、転落のリスクにも注意しなければいけません。

専門業者に依頼すれば、屋上の状況に応じた最適の工事をしてくれます。少しでも不安があるなら、専門業者への依頼をおすすめします。

屋上防水工事の費用相場を知って適切な業者を選ぼう

屋上防水工事は工法によって費用相場が異なります。また、一戸建てに施工するのか、ビルやマンションなど広範囲で工事をするのか、状況によっても総額は変わります。屋上防水工事を行う際は、費用相場を把握したうえで相見積もりをうまく利用しましょう。

防水の専門家に工事を依頼したい方は、ぜひ「屋上防水プロ」をご活用ください。

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